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魔王メフィストフェレス 後編

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だが 出来る事は限られていた

最初に目論んだのは
ソロモンが
生成世界に間接干渉できるよう
多大な代償を支払い 潜り込んだ
タロット・アスの抹殺だ

何度も取り消しされたが
その都度 ヘッドに
抹殺再申請をだしておいた


待て待て待て
ソロモンがタロット・アスに
潜り込んでいるだと?

……

そうだ
他に形容しようがないので
そう言っているが


結果は全敗
徒労とは知りつつも
再申請はし続けているが
いづれは受理すら
されなくなるだろう



アスタロト直属 使い魔であり
ピュア殲滅の担当者である
タロット・アスの暗殺リスト入り……
変だとは思わなかったか?
メフィストフェレス


肥大化した 命令系統の重い組織では
珍しいミスではない
派閥間抗争の名残だと
思っていたが




そう
思わされて
いたのだ

さしもの
ソロモンといえど
確定した事象を変える事はできない
奴が時間を操作したり
因果律を無視できるのは
歴史が確定する夜明けまでの
一日内に限られる