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- 結論からいうと大いにありました。
読んだのは数年前だけど、読めばその内容をほとんど忘れてしまう駄本凡本のなかにあって、筋も覚えています。
大変、勉強になりました。
とはいえ、やはり読了するまではかなりの時間と忍耐を要しました。
読んだのは『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』。
『悪霊』は読んだけど、断念しました。
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- *以下『悪霊』ネタバレです。
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- 『悪霊』はたしか、凄い悪いアンちゃんがいて、
- それを兄ぃ兄ぃと慕う若者達が、いまにどえらい事やってるで!といきこんでんだけど
主人公のアンちゃんは、超然と興味ないってかんじで「世の中阿呆ばっかりだ」って人々を見下ろしてる。
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- そのうち若者達が仲間割れしたり、自滅したりで、読んでるうちにかったるくなって
筋も見失なったので、飛ばしてラストを読んだ。
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- すると、凄い悪いアンちゃんが、今までサラリと悪い事いっぱいやってきたけど
アレだけはやっちゃいかんかった。悪かったって反省してた。
まぁ、先によんだ『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』のほうが
断然面白かったので、『悪霊』以下、他のドフトエフスキー作品は
もういいいかと思い、読んでません。またいつか挑戦したいですけど。
というわけで、俺は『罪と罰』『カラマーゾフの兄弟』の二つを読めば充分だったし、『罪と罰』だけでもよかったです。
で、今回は『罪と罰』について。(*以下『罪と罰』ネタバレです。)
その昔、どうして人をやっちまったらアカンのですか?という問いがとりざたされた。
その解答が、この小説には描かれていた。
主人公ラスコーリニコフ
- (*ドフトエフスキー作品は登場人物の名前が長くややこしく、何度と書かれるので、読むときは強制変換して読みました。ラスコーリニコフ=ラス。スヴィドリガイロフ=スヴィ。てな具合)は
あ!もしかして神っておらへんのちゃうか!
おらんかったら、バレなかったらこれ
なにやってもいいんとちゃうか!と気がつく。
で、金貸し婆さんと、居合わせた女性を斧でやっちゃう。
これが、バレないわ、阿呆な男が身代わりに自分がやりましたって言うわで大成功。
しかし、心は落ち着かない。
妹や親友が、貧しいながらも頑張っていこうで!って盛り上がるも
いや、俺はいいっすわ。お前らだけで幸せになりいや。ってノリが悪い。
ピリピリしてるし、いつも何かに怯えてる。
何故か?
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- つまるところ、人間の心の安定は
他者(社会)の承認と偽りのない自己肯定にかかっているので
その行為がなんにせよ、『悪い事』と人格形成過程で刷り込み、認識している時点で
他者(社会)の承認は得られず、それを失う可能性が常につきまとう。
また、偽りのない自己肯定も出来ない。
神やピーポー君にバレるバレないの話ではないのである。
主人公ラスは、出頭し刑を受けることで、再び他者(社会)の承認を得たい!
- でも皆に知られるにはイヤ!という葛藤に揺れ動く。
また、婆さんはともかく、女性までやっちゃったのはマズかったなと自己否定もする。
そこへ、偉大なる先輩スヴィドリ ガイロフ=スヴィが登場する。
この登場シーンが素晴らしい。
スヴィはラスが悪夢から覚めると、そこにいる。まるで夢の続きのように。
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- そして苦しむラスに先輩として助言する。
- やっちゃったもんはしょうがないしさ、案外なれてくるもんよ。
実際オレ、妻やっちゃって、他の女とバンバン仲良くしてさ
ご近所から白い目で見られてるけど、まるで平気だし。大丈夫だって。
んで、話は変わるけど、お前の妹オレにくれない?
ラスはウワァ…末期はこうなるのかよ…
と戦慄するも、スヴィの話に甘えたい気持ちもあった。
妹はあげないけど。
その後、なんやかんやあって、スヴィが破滅したのを聞き、ピーポー君の胸に抱きつくラス。
物語はラスの再生をうたい終わるのだが、一番面白いのはやはりスヴィである。
まるで平気だ大丈夫だといってたスヴィだが、
- 長年の自己欺瞞は自我をボディーブローのように痛めつけ、ラスの妹に救いを求めるまでになっていた。
スヴィは、ラスの妹ドゥーニャに、己の腐った根性を叩き直してほしいと願う。
ちょっとマジで、俺なんとかしてくれんかな?
いっそ、その銃でやっちゃってくれてもいいんだけど。
しかし当然、気持ち悪がられ、全身で拒否され、絶望する。
そしてスヴィはその銃で自分をやっちゃうわけだが、それまでの過程がまた素晴らしい。
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- どうでもいい事で言い争うオッサンとテーブルを共にして
自分の腐った根性を叩き直してくれる、自分を理解してくれる人間など会えそうにない未来にウンザリしたり
寒さに震える幼女を助けるも、
- それがクスクスあざ笑う邪悪な幼女に変貌する幻影をみたりして、心底絶望するスヴィ。
- そして、その最後まで無理解な田舎者に見とられて?幕を閉じるスヴィ。
- さよならスヴィ先輩。
- てな感じです。
- まぁ他にも絶対人間肯定少女ソーニャ等、特濃スープなキャラがでてくるのですが
俺はスヴィに会えただけでも、この『罪と罰』を読む価値はありました。
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